2017/02/11 さいあくななちゃん かんだ♡みのり展

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雪の溶けた道が凍りつき、命からがら信号を渡ってすぐにタクシーを停めた。速度を落とした新幹線で東京へ。久しぶりにチャットモンチーの「耳鳴り」を聴きながら、品川を経由して原宿。さいあくななちゃんとかんだ♡みのりさんの合同個展に来た。

以前より装飾が少し減って作品数が増えたからか、去年見た京都の個展よりまた熱量は高まっているのに、さらに洗練されている印象を受けた。儚い絵、強い絵、可愛い絵、綺麗な絵、ななちゃんの絵が所狭しと並べられた空間は「感情は表現してもいいものだ」という当たり前のことを改めて教えてくれる。だから、この空間の中にいると落ち着くし、呼吸ができると感じる。爆音で聴いているロックバンドの音楽の中に、安らぎを見出すあの感じに似ているかもしれない。
壁一面に並べられた絵は、この日しか見られないセットリストだ。音楽なら3分かかるところを、絵は一瞬で魅せてくれる。そして、自分の中で何かの答が見つかるまで、その絵とひたすら向き合い続ければいい。一瞬のあと、永遠が続く。

ジャクソン・ポロックの絵が好きで、以前に「インディアンレッドの地の壁画」を見た時、1時間近くその場にいたことを思い出した。

物販を買うお客さんの対応をしたあとに、ななちゃんが来てくれて、いくつかの絵について説明してくれた。個人的な感触だけど、2016年のななちゃんの絵は緑色が印象的だ。
「芸術は戦いです」という言葉が書かれたくしゃくしゃの紙にくるまれて、会場の端にしゃがみ込むと、まるで彼女そのものが作品のようだった。ピンクのアイシャドウが火照る心を表しているみたいだった。

さいあくななちゃんの、考え方とか所謂アティテュードは前から間違いなく好きだし、実際会うと柔らかく話してくれるところも、秘めるものはめらめらとしているところも好きなんだけど、何よりも、手を抜かずひたむきに描き続けていて、どんどん凄くなっているところが好きだ。

辞して、池袋へ。