夢の中の廃墟にて

夢の中で、わたしは、テーマパークにいました。それは、以前に住んでいた街からほど近い場所にあるようでした。以前に住んでいた街とは、かつて夢の中のわたしが住んでいた街、ということだったのかもしれません。あるいは、以前に住んでいた街というイメージすら含まれた、今夜の夢だったのかもしれません。
アトラクションが終わる前に夢から醒めました。その夢の輪郭がはっきりしすぎていて、現実のわたしは、現実のわたしが、かつて住んでいた街のことを思い起こしました。その街で育んだ愛と、その街で抱いた憎悪を思い出しました。唇を噛むような思いも、臍を噬むような思いも、全てを込めてあなたの首筋に立てた爪の跡を、思い出しました。でも、それは、今では綺麗さっぱりなくなっているのでしょう。残り香だけが、わたしの身体の中でマーブル模様になって、ゆるゆると流れ続けているだけです。
あなたは今も、夜中に目を覚ましては、キャンバスに向かって絵を描いているのでしょうか。わたしは、今ここで、生きています、言葉を綴いでいます、それだけは証明することができるでしょうか。